撮影場所:エントランス付近 続きをみる
アサギマダラのマーキングについて
アサギマダラのマーキングとは
数千kmもの距離を旅する蝶、アサギマダラの移動状況調査のため、全国有志、団体が各地で蝶の翅にマーキングを施し、再捕獲情報を共有。再捕獲情報から移動ルートや時期、移動距離などが判明。近年、関連書籍などが発行され、NHKなどのメディアでも取り上げられています。 マーキングは1980年代から鹿児島で始まったとされています。1983年には「大阪のアサギマダラを調べる会」が発足し、会誌などでも活動事例が紹介され、徐々に活動が全国に広まりました。インターネット環境の普及に伴い、各地で行われているマーキングの情報共有や検索が容易になり、近年急速に拡大しているようです。
〈マーキングを行っている場所や団体〉 日本全国の個人や小規模団体で実施されています。 ※山形より北の地域では報告事例は少ない 群馬県内で実施している施設 :赤城自然園、花楽の里 など 群馬県以外で実施している施設:山形県蔵王スキー場、福島県グランデコスキー場 など ※2施設ともに毎年数千頭規模で実施
アサギマダラ
マダラチョウの一種で、アゲハチョウくらいの大きさである。見る角度や光の具合によって翅の白っぽい部分が「浅葱色」(わずかに緑色がかかったうすい青色)に見えるためこの名前がつけられた。マダラチョウの仲間は、おもに熱帯地方に生息するといわれているが、アサギマダラは東南アジアからヒマラヤ、中国、韓国そして日本など、比較的北の方まで広い範囲で生息している。日本に生息しているアサギマダラは、春から初夏にかけて沖縄や九州の島々から北上し、夏を本州の高原などで過ごしたのち、秋には新しい世代が南を目指すといわれる。 (「アサギマダラ 海を渡る蝶の謎」 佐藤 英治氏著より引用)赤城自然園で行っていたマーキングについて
貴重な自然体験活動として、また環境調査・生物生態調査の一環として、1998年から2019年までマーキング活動を実施していました。(2009年は休園のため未実施。データは2010年以降を掲載)
自然体験
小さな体からは想像できない長距離を移動するアサギマダラのマーキング体験を通じ、いきものや自然への興味を持つ
環境調査
チョウの飛来状況をモニターし続けることにより、環境(植物・気温)変化の影響を探る
生態調査
どのようにして長距離が飛べるのか判明していない事が多く、マーキングを行うことにより移動ルートの記録に貢献
※赤城自然園では今後の専門家による研究の参考になるようデータ記録のみ実施しています。
お問い合わせ
赤城自然園 Tel:0279-56-5211
アサギマダラのマーキング方法
マーキングの際は、翅など傷つけないよう優しい材質の補虫網で、吸蜜などでじっとしているところを下から掬うようにして網の中に捕らえます。下記(1)~(5)のようにマーキングを行った後は、優しく放します。
- (1)ハネをやさしく持って、少しの間、台紙に乗せる
- (2)台帳の固体番号を確認、記録日時を記入、性別、破損度、捕獲者・記録者を記入 ※オスは後ハネが一部黒くなっています。赤城自然園に飛来する個体の多くがオスです
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(3)片面に、【日付】【標識コード・固体番号】を記入 (筆圧は触れる程度でやさしく) ※記入は、市販の油性ペンを使用
赤城自然園の標識コード【AP】(番号は台帳から採番します)※【AP】は「Akagi nature Park」の略です
[参考:他の捕獲場所のコード] 福島裏磐梯グランデコ【デコ】 山形県蔵王【ZAO】 群馬県丸沼高原【MARU】
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(4)向きを変えて、反対面に【標識コード・固体番号】のみ記入
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(5)チョウへの記入、台帳への記入がすべて終わったら、チョウを放してあげてください
※横になったまま動かないのは死んだふり?
※動かない場合は、台紙をトントンすると、元気に羽ばたいてくれます
AP標識のチョウを捕獲された場合
赤城自然園にご連絡願います。
Tel:0279-56-5211Fax:0279-56-5737