森林セラピー基地で、
森の深呼吸を浴びよう。
赤城自然園の森林は、癒し効果が科学的に実証された
「森林セラピー基地」に認定されています。
森を楽しむことで、心身の快適性を向上させ、保養効果を高めていくことで、リラクゼーション効果や免疫機能改善などが期待できます。赤城自然園は、生理・心理実験により癒し効果が実証され、森林セラピーソサエティにより森林セラピー基地に認定されています。
身体でわかる森の
「癒し効果」
木々の中に立っていると、何もしなくともそれだけで心癒されますが、さらに効果的に森林パワーを感じるためのキーワードがあります。それは人間に備わっている5つの感覚「五感」です。
人間はもともと自然環境の中で生活していました。現代の人工的な環境での生活は、本来の人間の生活とは違い、大変なストレスを与えます。森林セラピーはこのような環境からのストレスを改善するという点からも大きな効果を持っており、人々の心を癒すといわれています。
このような、心身に癒しを与える「森の力」を享受する方法として、最も基本的なやり方は「五感」を働かせることです。森の中や周辺で耳や目、鼻、手足、味覚等の五感のアンテナを研ぎ澄ませて、木々の息吹や風のざわめきを感じてください。そして、その中でいちばん自分に合ったリラックス法を探してみましょう。人によって心地よく感じるポイントは異なりますが、自然の中で本来あるべき場所にいるという快適感を全身で感じ、楽しむことができるでしょう。
「森林セラピーソサエティ」ホームページより引用
「五感」で感じる赤城自然園の
森の癒し― 赤城自然園 森林セラピーガイドのおすすめ ―
ぜひ赤城自然園の森の癒しを、皆さんの「五感」でお楽しみください!
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[視覚]
森の風景を見ることで体が受けるリラックス効果は、とても大きなものです。森の緑をただ眺めるだけでも、血圧の低下や脳活動が沈静化するなどの作用をもたらします。美しい景色、木漏れ日のゆらめき、赤城自然園は360度森の癒しの世界です。
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[聴覚]
一見静かな森の中でも、木立の葉が風に揺れる音や小鳥の鳴き声、水の流れる音などが絶え間なく響き続けています。ささやかなこれらの音を聞くことによって、人間の体では血圧の低下や脳活動の鎮静化などの効果が起こることがわかっています。立ち止まって、目を閉じ、耳に手をあててみてください。様々な音が聞こえてきます。
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[嗅覚]
香りが脳に働きかける作用は直接的で大きいものです。特徴的なスギなどの木の香りは血圧や脳の活動を鎮静化させ、怒りや緊張などを緩和させる効果があります。また、大きく深呼吸することで、森林にたくさん放出されているフィトンチッドを取り入れることができます。土、花、生きものの匂いを嗅いでみてください。
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[触覚]
手のひらや足の裏で、木の葉や木の幹に直接触れてみましょう。人工的な素材ではなく、自然由来のものに触れることで、よりくつろいだ感覚や心地よさを感じることができます。芝生の上を裸足で歩いたり、寝っ転がってみるのもおすすめです。
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[味覚]
新鮮で力強い大地の滋味を口にすることで、心の充足感はもちろん、体にもよい効能を享受することができます。森の中で食べるお弁当は格別です。
2014年に「森林セラピー基地」認定を受け、健康保険組合をはじめとする企業・団体のみなさまの健康増進イベント会場としてご活用いただいています。
森林セラピー 生理・
心理効果実験について
NPO法人森林セラピーソサエティおよび(独)森林総合研究所・千葉大学に委託して、赤城自然園の森林の森林セラピー生理・心理効果を調査し科学的に検証していただきました。その結果、2014年3月19日に開催されたステアリングコミッティ(委員長:大井玄東京大学医学部名誉教授)の第9期森林セラピー基地の審査において、「森林セラピー基地」に認定されました。
実験概要
- 実験担当者:
- 森林総合研究所・千葉大学
- 実験地下見:
- 2013年6月12日・13日
- 被験者実験:
- 2013年8月28日・29日
- 実験方法:
- 対象地において生理・心理実験を行い、森林浴の効果を検証。
生理評価項目は、自律神経系で心拍変動数(交換神経及び副交感神経)、血圧、脈拍数、心理評価項目としてPOMS、SDなどとした。 - 被験者実験:
- 2013年8月28日~29日
- 被験者:
- 健康な20代男性学生12名 20.3±1.1歳(平均値±標準偏差)
森林部 | 都市部 | |||
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歩行実験 | 座感実験 | 歩行実験 | 座感実験 | |
測定場所 | カブトムシの森 | 自然生態園 | 四ツ角まんなか公園 (渋川市内) |
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集合場所→ 実験地 所要時間 |
約30分 | 約30分 | ||
集合場所→ 実験地 移動手段 |
自動車 | 自動車 | ||
待機場所 | 昆虫館 | ネーブルスクエア (渋川市内) |
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待機場所→ 測定箇所 所要時間 |
約6分 | 約6分 | 約3分 | 約3分 |
待機場所→ 測定箇所 移動手段 |
自動車(3分)と徒歩(3分) | 徒歩 |
実験風景
[ 森林部実験 ]
[ 都市部実験 ]
森林セラピー効果の評価指標
生理指標 自律神経系 | 収縮期血圧、拡張期血圧、脈拍数、心拍変動性(HRV)、HF成分、LF/HF、心拍数 |
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主観評価 | 快適感、鎮静感、自然感、リフレッシュ感、不安感 |
結論
実験の結果、森林部においては都市部に比較した場合、以下のことが明らかになった。
1.生理効果について
[歩行実験において]
1)収縮期血圧が有意に低下した
2)拡張期血圧が有意に低下した
3)脈拍数(歩行後)が有意に減少した
4)HRVのHFパワー値が有意に増加した
5)LF/HFが有意に減少した
6)心拍数(歩行中)が減少した
7)快適感が有意に増加した
8)鎮静感が有意に増加した
9)自然感が有意に増加した
10)リフレッシュ感が有意に増加した
11)不安感が有意に低下した
[座観実験において]
1)収縮期血圧が有意に低下した
2)脈拍数(歩行後)が有意に減少した
3)HRVのHFパワー値が有意に増加した
4)LF/HFが有意に減少した
5)心拍数(歩行中)が減少した
6)快適感が有意に増加した
7)鎮静感が有意に増加した
8)自然感が有意に増加した
9)リフレッシュ感が有意に増加した
10)不安感が有意に低下した
・森林部の9分間の歩行において、収縮期血圧、拡張期血圧、ならびに脈拍数(歩行後)が低く、心拍数(歩行中)が低く、リラックス時に昂進することが知られている副交感神経活動が高まり、ストレスが高まることが知られている交換神経活動が抑制することがわかった。
・15分間の座観においては、収縮期血圧ならびに脈拍数が低く、リラックス時に昂進することが知られている副交感神経活動が高まり、ストレスが高まることが知られている交換神経活動が抑制することがわかった。これらの生理指標測定の結果は主観評価の結果と良い対応を示していた。
結論として、本実験から、本森林セラピーコース内における歩行といった行動並びに座観が、生理的・主観的リラックス効果ならびにストレス緩和効果をもたらすことが実証された。
2.心理効果について
・ウィルコクスン符号順位和検定を実施した結果、歩行という同様の行為を実施した場合、森林では都市と比較して「緊張‐不安」「混乱」が危険率1%で、「疲労」が危険率5%で有意に低いことが示された。また「活気」が危険率1%で有意に高いことが示された。
・座観という同様の行為を実施した場合、森林では都市と比較して「緊張‐不安」が危険率5%で、「疲労」が危険率1%で有意に低いことが確認された。また、「活気)が危険率1%で有意に高いことも示された。
これらのことにより、同様の活動を森林と都市で実施した場合、本調査で用いた森林では緊張感を和らげ、疲れをとり、混乱を和らげ、活気の気分を高める効果があると推察された。
・森林部の9分間の歩行において、収縮期血圧、拡張期血圧、ならびに脈拍数(歩行後)が低く、心拍数(歩行中)が低く、リラックス時に昂進することが知られている副交感神経活動が高まり、ストレスが高まることが知られている交換神経活動が抑制することがわかった。
・15分間の座観においては、収縮期血圧ならびに脈拍数が低く、リラックス時に昂進することが知られている副交感神経活動が高まり、ストレスが高まることが知られている交換神経活動が抑制することがわかった。これらの生理指標測定の結果は主観評価の結果と良い対応を示していた。
結論として、本実験から、本森林セラピーコース内における歩行といった行動並びに座観が、生理的・主観的リラックス効果ならびにストレス緩和効果をもたらすことが実証された。